2013年1月30日水曜日

(日本映画・女優編

清川虹子(1912~2002)


芸名はやたら美しいのに彼女のイメージは怖いオバさん。
その経歴は此処に登場した女優さんの中でも、かなり波瀾万丈。
まず16歳で結婚した後、男運が悪く
無声映画の活弁士・生駒雷遊との間には未婚の子をもけたりと
それでも生涯3度も結婚している。
中には当時の東宝社長の弟・大沢清治の様な大金持ちも居たが
その後、結婚した伴淳三郎は女癖は悪いはヒロポン中毒だわで

散々な苦労をさせられている。
しかし彼女の芸歴はエノケンの「笑いの王国」参加以来
珍しい喜劇女優として舞台に映画にと見事な足跡を残している。
戦前戦後とエノケン・ロッパ・エンタツ・アチャコ映画には度々登場し
東宝で江利チエミの「サザエさん」の母フネ役で人気があった。
チエミとは彼女の母と交流が有ったのでチエミが亡くなるまで
本当の母親代わりに成っていたと云う。
前後してMGMが沖縄を舞台にした映画
「八月十五夜の茶屋」では主演のマーロン・ブランドが
ヒロインの京マチ子より何故か清川に興味を示し
マーロンに追いかけ回されたとかは当人の談。
とにかく晩年はその女傑ぶりを生かし
任侠映画の女親分や今村昌平の映画で
惜しげも無くヌードを披露したり
過去の有る役でシリアスな演技が評判を呼んだ。
そして晩年まで紅テントの唐十郎の芝居に出演したり,
参議院まで立候補したりと大活躍。
その功績により1990年勲四等端宝賞を叙勲した。




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