2012年6月20日水曜日

チェイス(1985):ロッド・ホルコム
類は類を呼ぶとは良く云ったもので
「おもいでの夏」のジェニファー・オニールのファンで
彼女が出演したものを集めている友達が
私に送って来てくれたDVDの中に此れが有った。
監督の名は見覚えの無く、調べたらTV映画中心の人らしい。
それでもキャスティングに
老優リチャード・ファーンズワースやマイケル・パークスが
出ているではないか!
果たして作品の出来は如何に?
まずは合格!演出は地味だしテンポも良いとは云えないが
先の出演者たちの魅力で話が面白く成った。
ヒロインのジェニファー・オニールは「おもいでの夏」以来
あれだけ世界中の若者を夢中にさせたにもかかわらず
あれ以降、作品に恵まれず、殆ど消えた様に思われたが
この作品では、あの薄幸な新妻とは丸で違う、
西部生まれで気丈な女弁護士を演じて見事。
馬に乗り、4WDを操り、ライフルまで撃つ。
あの頃に比べても美貌は衰えず、年増に成った分、知的な役に相応しい。
父親が亡くなって故郷に帰って来た彼女に
故郷で弁護士をやらないか?と勧める裁判長が
リチャード・ファーンズワース。
その静かな佇まいと温かい人柄が滲み出る
此の名優はスタントマン上がりで遅咲きながら
佳作「グレイフォックス」の老カウボーイ役で注目され、
デヴィッド・リンチに「ストレート・ストーリー」を
撮らせ、その後、自分の病を苦に自殺してしまった。
そして、何とも憎たらしい悪役を演じているのが
「天地創造」でアダムとイブのイブを演じた二枚目マイケル・パークス。
無実の男を追いつめる保安官の冷たく非情な演技が
此の映画をやたら面白くした。
これで目覚めた彼は「キル・ビル」「デス・プルーフ」と悪役専門に。
だから、その強敵に正義の為とはいえ、体を張って戦うヒロイン
ジェニファーの健気(けなげ)な姿に観客は最後まで、はらはらドキドキ。
周りの端役にも細かい性格付けをしている脚本が良いのだが
ついつい今でも「おもいでの夏 Summer of '42」の少年ハーミーの様に
何とか彼女を守ってあげたい!と成ってしまうのは私だけではあるまい。
そんな訳で、この作品、
ジェニファー・オニールのファンは必見!











2 件のコメント:

  1. 大阪のボディボーダー2012年6月21日 12:40

    たいへん勉強になりました。
    ありがとうございました。

    余談ですがテルスターの裏話は
    映画にするといいのにと思ってましたら、
    やっぱり製作されてたんですね。
    ぜひ観てみたいです。

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    1. せっかく送っていただいたのに
      観るのが遅れてスイマセン。
      ネイビーパッションの方も
      その内、観て感想を送ります。

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