このタイトル”一生懸命に”相応わしい人といえば松岡修造。
彼は阪急電鉄や宝塚を興した小林一三を祖父に、
父は東宝の会長、日本アカデミー賞協会名誉会長。
また若い時はプロテニスプレイヤーとして活躍してたのはご存知だろう。
その経験を生かしてスポーツ全般のキャスターとして今は各局に出ている。
彼のメリハリの効いた発言は名言として本にもなり、
格言は"まいにち修造”という日めくりカレンダーでベストセラーとなった。
少し前だが「ザ・インタビュー」という番組で
あの画家・草間彌生を呼んだ。
その時、草間は出来の悪い”そっくりアンドロイド”の様に動きは殆どなく、
ただ松岡を初めてみる生きものの様にジーッと観察するだけ。
そのリアクションに、インタビューに慣れた流石の松岡も、たじろぎ。
開口一番「先生、私を叱ってください!
先生は世界的に有名な芸術家だと存じてますが
私、先生の作品の素晴らしさが解らないんです。
私スポーツマンなんで芸術の世界に疎く
今日まで来てしまいました。
今日から芸術を理解できる人間に成りたいんです!」と
エリート育ちのお坊ちゃんらしからぬ謙虚さ。
此れに草間は更にドングリ眼となり口も半開きのまま。
芸術家は作品の解説はしない!というのか
呆けて相手の言葉が理解出来ないのかハッキリしない。
その後、松岡修造が何を聞いたか私の記憶もハッキリしない。
ただ、その場面は上質なコントの様でもあったし
ある意味で不条理劇として完成されて居た様だった。
スタートの開口一番の「先生、私を叱ってください!」は
テニスの試合の作戦の様に、
松岡が考えに考え抜いた台詞だったのだろう。
(まあ草間には通じなかった様だが)
その一生懸命さが彼の魅力で、その好感度は
今やCM出演は数え切れないほど
”まいにち修造”どころか
”どこでも修造””いつでも修造”・・・。

 
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