裸の島(1960) : 林光
新藤兼人監督が作った台詞が一切無い、音楽だけの映画。
瀬戸内海の或る孤島に、ひたすら水を運んで畑を作る夫婦を
殿山泰司、乙羽信子が演じた。
1934年に英国のロバート・J・ハラハティの記録映画「アラン」に
新藤兼人はインスパイアされたと思うが、
俳優に演じさせるには余りにも過酷な労働そのものなので
観るものに不思議な感動を呼び起こさせる。
ただ島の坂を上がったり、降りたりの短調な映像で
退屈なはずだが、林光が付けた音楽がお聴きのように
ミニマム・ミュージックの様に美しく繰り返されて
モノクロ映像と音楽の見事な融合にゆったりと酔える。
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