女が階段を上がる時(1960) : 黛敏郎
成瀬巳喜男の描く女性映画の中では珍しく当時の
銀座の高級BARのマダムを描いた作品。
主演の高峰秀子は自分の着物も選んだらしいので
それは何処となくモダンなセンスを感じる。
モダンといえば黛敏郎の音楽は基本として
オーソドックスな成瀬映画のペースに合わせながら
此の様な当時はやり始めたモダンジャズ、それも
クールジャズを使って現代性を出しているのが流石。
彼はハリウッドに招かれジョン・ヒューストンの大作「天地創造」の
音楽も担当してアカデミー作曲賞にノミネートされている。
坂本龍一がベルトルッチの「ラストエンペラー」で
アカデミー賞を取るずっと前の話だ。
此の成瀬巳喜男に小津安二郎、市川崑、今村昌平などの巨匠たちや
当時、若手の中平康、蔵原惟義、浦山桐郎と
日本映画の名作は彼が一翼を担っていたと言っても
過言ではない。
注・動画を再生出来ないと出てもYouTubeで見るをクリックすれば
観れますからね。
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