2020年6月6日土曜日

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襲われた幌馬車 (1956)
此の西部劇のオンエアは期待した以上に面白かった。
監督のデルマー・デイビスは私が高校生のとき観たトロイ・ドナヒュー主演の
「避暑地の出来事」「恋愛専科」で青春映専門と思ったら、
それ以前に「折れた矢」「決断の310分」で西部劇の名作を作っていた。
私は此の作品も、それに入れたい。
主役はリチャード・ウィドマーク。
金髪の個性的な顔立ちはスウェーデン系だから
手塚治虫漫画には彼の顔をキャラにしたスカンク草井が登場する。
とにかく強面の風貌は殺し屋などの悪役専門で活躍。
『アラモ」「西部開拓史」と重要な脇役で人気が出た。
此の作品は珍しい主役。
それでも冒頭、いきなりライフルで川向こうの男を撃ち殺し
それが保安官の兄弟だったことで彼は主役なのに悪役か?と
観客はツカミにハマる。
そして保安官に捉えられ街へ連行される途中で
西部開拓の幌馬車隊に遭遇、行動を共にする。
しかし、その幌馬車隊はアパッチに襲われ
その夜、川に泳ぎに行っていた若者だけが生き残り
幌馬車の車輪に縛られて助かった主人公がリーダーになり
アパッチが待ち受ける死の谷を進む。
此の映画の魅力は、まず西部劇はこれでなきゃ!という
アリゾナ州セドナのオーク・クリーク峡谷を見事に
広角レンズに収めた大パノラマ。
それも昔のハリウッド映画の色彩が絵葉書の様で美しい。
音楽は米国映画専門ニューマン家系のライオネル・ニューマン。
王道とも呼べるサスパンスにスケール感のスコアが映像を盛り上げる。
しかし、何よりも監督デルマーが参加した脚本が素晴らしく
何故、主役が殺人犯で保安官に追われていたか?の謎解きに
最後のオチまで西部劇の面白さを充分に味あわせてくれる。




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