2019年1月17日木曜日

武満徹の映画音楽 その12
怪談 (1965)'
監督・小林正樹が「切腹」の3年後、発表した此の作品は
小泉八雲の原作を元にオムニバス形式の今で云うホラー映画。
しかし、それだけでは片付けられない日本独自の
美意識のに満ちた映像であった。
そして、それに付けられた武満徹の音楽は
先の「切腹」で成功した日本古来の和楽器を
ジョン・ゲージ並みの音響設計で構成した
何とも緊張感の在る現代音楽。
此の映像と音楽の調和、というより衝突が
俗にいう怪談話を近代美術館に納入したいくらいの
芸術作品にしたと云えよう。
当時、武蔵野美術大学の教授であった粟津潔先生が
此の映画のオープニングタイトルを担当。
水に様々な色彩絵具を垂らし、その動きは
まさに”幽玄”というべき斬新な映像で此の映画の序曲として
相応しいものであった。
その映像はYouTubeには無いが映画の予告編はコチラに

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