2019年1月11日金曜日

武満徹の映画音楽 その7
伊豆の踊子 恩地日出夫監督作品
川端康成原作の小説でこれまで何度も映画化されて居るが
これは昭和42年に東宝で、当時人気アイドルだった
内藤洋子がヒロインの踊子を演じた。
武満の音楽は物語の歴史的、地理的、時代背景を
見事に管弦楽にして居るところが流石。
そう、此の武満の音楽が無ければ封建的な時代の
踊子と学生のメロドラマが成り立たない。
そして後半、彼のスコアにしては珍しい通俗的だが
キャッチーなメロディーが踊子のイメージに
付けられて居るのが良い。
(そのまま歌詞をつければ歌謡曲になりそうだな)
余談として
此の踊子役は戦前には田中絹代、戦後は美空ひばり
鰐淵晴子と松竹で、日活で吉永小百合、
そして東宝で此の内藤洋子、その後同じ東宝で山口百恵が演じて居る。
作れば必ず当たる原作だが、しばらく映画化がないのは
交通整備された現在の伊豆半島に、ロケできる様な場所が無い様に
ヒロイン踊子を演じる可憐な若い女優が居ないからだろう。
それでも、もし映画化するなら貴方は今、誰に演じさせたいですか?






0 件のコメント:

コメントを投稿