エドゥアルド・ノリエガとピーター・ストーメア
久しぶりに憎らしい悪役を1作品で2人も発見!
その映画はシュワちゃんが10年ぶりに主演した
アクション映画「ラストスタンド」(2013)
韓国の実力派監督キム・ジウンのハリウッド・デビュー作
だからキャスティングにも力が入って
名優フォレスト・ウティカーやハリー・ディーン・スタントンまで
担ぎ出し、シュワちゃんのカムバックを盛り上げている。
しかし如何にせん”ターミネター男”も、お歳 (66)
身体が思う様に動かないと言うのが、此の映画のミソ。
しかも相手は最新兵器で武装したプロの殺し屋軍団。
話は、メキシコの若い麻薬王が捉えられ、移送する途中
なんとビルの屋上から強力磁石の付いたクレーンで
護送車を引き上げ、脱走するという大掛かりなもの。
此れにはFBIフォレスト・ウティカーもお手上げ
そして彼は囮を使い、まんまと自分のスーパー・カーで逃亡。
次々と包囲網を破壊し、突破、国境へと迫る。
そう彼はカー・マニアで、プロのドライバーでも有るのだ。
此れを演じたのがスペインの若手人気俳優
エドゥアルド・ノリエガ (1973〜)
スマートな甘いマスクはスペインでの人気も納得が行く。
此の若い悪役、頭が良く、麻薬で儲けて大金持ち
金さえ与えれば誰でも買収出来ると思っているのが
国境近くの小さな町の保安官のシュワちゃんは断固許せない。
ヘロヘロになりながら”絶対に向こう側には行かさへんで!と
身体を張ってトウセンボ。
しかし此のズル賢い悪役、執拗に汚い手を使い反撃。
シュワちゃんは最後にズタズタに切り刻まれてアウト寸前。
もう一人の悪役ピーター・ストーメア(1953~) はスウェーデン出身.
名匠イングマル・ベルイマン監督のもと、王立劇場の
シェークスピア俳優として活躍していたが
早くからハリウッドに進出
「レナードの朝」、ルイ・マルの「ダメージ」
そしてコーエン兄弟の「ファーゴ」と存在感を示し
「ミリオンダラーホテル」「ダンサー・イン・ザ・ダーク」
「ショコラ」と軒並み話題作に出演の売れっ子俳優である。
そのアクの強い顔は悪の親玉として使われる事が多いが
今回は先の麻薬王の片腕という設定。
映画冒頭からハリーディーン・スタントンを
あっけなく殺し、近代兵器を使った残虐非道ぶりには
流石のシュワちゃんも手を焼く。
黒澤明の「七人の侍」みたいに田舎町を
スクール・バス等で砦を築き、彼等を迎え撃つ訳だが
結局、爺さんに成っても頑張るシュワちゃんの
”ラストスタンド=最後の踏ん張り”で映画はハッピーエンド。
無理も無駄も無い展開とテンポの此の演出。
今や米国アクション映画の代表格と成った
香港出身の監督ジョン・ウーの再来を感じた。
まずは韓国人監督キム・ジウンのハリウッド進出は成功したようだ。
ところで此の主役アーノルド・シュワルツェネガーも
元はと言えば「ターミネーター」で、未来から転送された
最強・殺し屋サイボーグだったけネ。
あっ、それと冒頭で殺された「パリ・テキサス」の
名優ハリー・ディーン・スタントン
何と,もう89歳になっていた。
此れが遺作にならねば良いが・・・。
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