ゴーン・ガール(2012)
デヴィッド・フィンチャー監督の新作である。
実際に起きた”スコット・ピーターソン事件”を元にした
ギリアン・フリンの推理小説を脚本も彼女に任せて
主演に人気俳優のベン・アフレックを迎え、演出した。
しかし此の映画、主役は彼ではなく
殆ど無名の女優ロザムンド・バイクに持って行かれた。
話は夫婦仲が良い筈の夫が、妻が失踪したと警察に届け出る。
しかし警察は残された証拠から彼の殺害を疑い
マスコミも彼の愛人を見つけ、彼の犯罪と追いつめる・・・
というのが前半のプロット。
観る方も彼が嘘をついているのか?
実際の事件が夫が犯人だった事も有り
監督の狙い通りに彼を疑う。
しかし、それは愛人を作った夫への妻の復讐であり
その巧みに仕込まれた罠と後半知らされる。
此の罠が周到で、殆ど完全犯罪に近く
死体が見つからないまま彼は逮捕されてしまう。
その頃、違う土地で変装し夫の死刑執行を待つ妻の計画に
狂いが生じ、彼女はやむを得ず、学生時代に振った
彼氏に救いを求めるが、その彼氏は愛が戻ったと勘違いし
彼女を自分の豪邸に監禁、独り占めしようとする。
此処からが凄い!
まあ、観てない人の為にバラさないで置くが
とにかくスリラーがホラーに代わり
血だらけのスプラッター映画に成ってしまう。
それでも流石に今、乗りに乗ってる監督デヴィッド・フィンチャー
最後には愛とは何か?夫婦とは何か?と
観客に問いかける”ハッピーエンド”もどきのラストに
してしまう。
それにしてもベン・アフレックを役の上とは云え
完全に”喰って”しまったロザムンド・バイク。
凄い女優が出て来たものだ。
此の作品の演技で様々な映画祭の女優賞を総なめ。
その彼女を起用したデヴィッド・フィンチャーの
眼力が確かだったと云うべきか?
DVDには副音声で監督自身のコメンタリーが
付いていて此れが結構面白い。
特にヒロインに肩入れする監督に腹を立てた
主役ベン・アフレックとの確執が垣間見えて楽しめた。


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