2015年3月27日金曜日

第二次スペクタクル映画
 猿の惑星・新世紀ライジング
いきなり此の猿の顔にはビックリされたと思うが
映画の始めとラストに此の映像。
此の眼は、以前に紹介した俳優アンディー・サーキスのもの。
「ロード・オブ・ザ・リング」のゴラム役
そして同じ監督ピーター・ジャクソンの「キング・コング」に
モーション・キャプチャー、つまりC.G.アニメーションの
ガイドとなる演技をしていた俳優だ。
左の画面、顔に付けられた緑のポイントが
彼の細かい表情をC.G.の猿に同期させる仕掛け。
彼が猿のリーダー”シーザー”役に起用された
「猿の惑星・創世記」は世界中で大ヒットして
その続編「猿の惑星・新世紀ライジング」では
遂に彼はタイトル・ロールのトップに躍り出て
ギャラは7桁のドル、日本円に換算すると
なんと億単位に成った。
モーション・キャプチャーという新しいジャンルが
映画界で、やっと認められた訳である。
それだけのギャラが彼が払われる存在だと云うのは
此れまで演じたキャラクターの
”ゴラム”やキングコング”の演技力が証明している。
此の作品でも正に主役(だからトップとラストに登場)
彼が率いる猿達は人間並みの知能を持ち
かつ身体能力のジャンプ、スピード、パワーは人間以上。
彼等、猿自身も人間より優れていると思っているから
前作の”創世記”で森に帰った彼等も
ウィルス系伝染病で地球の人口9割が死んで、廃墟と成った
都市サンフランススコを攻めて、彼等との地位を
逆転しようと計る猿もいる。
しかし人間の愛情で育てられた猿”シーザー”は人間との
共存を願い、それら凶暴な猿達を押さえていたが・・・
と言うのがストーリー。
既に文明が滅び、電力も供給されず
銃だけで生きている人間達のリーダーが
先日”悪役列伝”に登場したゲイリー・オールドマン
珍しく素顔で出ているが知的な暴力性を剥き出しにして
猿達を壊滅させようとしている。
それに立ち向かうのが、森の中で
”シーザー”の温和な性格を認めた良心的な人間のグループ
この三つ巴の戦いがサンフランシスコの中心のタワーで
繰り広げられる。
此れまでのスペクタクル映画が大画面一杯に広がる
荒野や峡谷を舞台としていたが
此処ではタワーの高さを最大限に生かした縦の奥行きの在る構図
廃墟と成ったタワーの鉄骨が人間に仕掛けられた
爆薬で更に剥き出しに成り、正に
鉄骨の巨大な森と化したので、猿達に相応しい戦場と
成っているのが此の映画の巧い処。
実写では有り得ない空間に、飛び跳ねるリアルな猿の動きを
作り出せるのは、総てコンピューター・グラフィック。
それでも迫力が有るのは今のハリウッドの特撮技術に音響。
此の作品、次にチャールトン・ヘストンの
第一作の「猿の惑星」へ繋げる
もう1作が予定されている3部作らしいが
此れだけでも充分な満足感の有る作品だ。

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