2014年7月4日金曜日

再現!栃木・焼そば
別に、そんなに拘っている訳では無いのだが
スーパーのおでんの材料売り場に
ピンクの渦巻き模様の鳴門を見た時
ふと思い出したのは”栃木・焼そば”。
そう我が故郷の今や名物と成っている焼そばは
ジャガイモが入っているのが特徴だ。
やれ栃木は貧乏だからボリュームを出す為に
こんな工夫をしていたとの説も有るが
栃木は”江戸の蔵”商人達は豊かで、あの歌麿を呼び、
浮世絵を描かせる程の豪商が多かった。
貧しかったのは戦後の食糧難と思われる。
それと北関東平野で豊富に採れるトマトを原料とした
ウースター・ソースを作る工場も多かったので
自然に焼そばが多く作られたのだろう。
まあ、それは良いとして鳴門の話に戻ろう。
私が好んだのは巴波(うずま)川の辺りに在った
「長栄軒」という食堂のそれ。
なんと、ご覧の様に鳴門を刻んで載せていた。
此れが子供心に華やかで美味しそうに見えたものだ。
巷のラーメン屋には、まだ鳴門を薄切りにして入れている店も在り
そんな店は大概「支那そば」か「中華そば」の看板が出ていて
凄く旨いか?不味いか?で、入るのに微妙な選択を迫られる。
まあ、けっして、それ自体旨い物ではないから
今時の人は、わざわざ鳴門を取出して食べない人も居る位。
とにかく“旨い”という味覚には
記憶の“懐かしさ”も含まれると云う事。
だから”おふくろの味”というのが皆好きなのだ。
それで昨日の昼、作った此の”栃木焼そば”だが
予想通り、そんなに旨いというものでは無かった(笑)。
<追記>
ネットで調べたら栃木に「長栄軒」はまだ存在しており
メニューに”焼そば”は有り、ジャガイモも入っていた。
しかし鳴門の代わりに平凡な紅生姜が載っていた。
色即是空、移ろい行く景色。



2 件のコメント:

  1. 鳴門とジャガイモは、一風変わってますが、炭水化物、でんぷん質、海洋蛋白質が一気に取れて、完全食みたいで、先人の方達の知恵と試行錯誤の努力の結果なんでしょうね!

    返信削除
  2. いや〜(笑)
    それほど考えていた訳ではなくて
    ボリュームを出すのが第一。
    鳴門の当時の値段は解りませんが
    紅生姜の代わりだったと思います。
    今でも”冷やしタヌキ蕎麦”に載せている店
    多いですよ。

    返信削除