2013年7月29日月曜日

子犬の置物
コイツはロンドンの蚤の市に居た。
高そうな花瓶の後に隠れる様にして私を見つめ
「お願い、僕を連れてって!」と哀しげな目線で訴えていた。
手のひらに納まるくらいの大きさだったし
まあ,荷物にもならんだろうと日本に連れ帰った。
それ以来,浅草の入口の棚の一番下に置かれて約25年
私が靴を履くとき,目が合うと
「あんた、僕を忘れてない?」と
初めて出会った時の様な哀しげな目線を送って来る。

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