2025年11月21日金曜日

「ワーロック」(1959):エドワード・ドミトリク監督作品
映画のオープニング・タイトルのトップはリチャード・ウィドマーク、
格から言えばトップはヘンリー・フォンダだろうと思いきや
案の定、話はヘンリー・フォンダがメインで
リチャード・ウィドマークの出番が少なく、その悪役ズラで
お前は良い方か?悪い方か?と最後まで話が見えて来ず
勧善懲悪のハッキリしてるハリウッド製西部劇にしては
何とも締まりのない出来で有った。
エドワード・ドミトリクはウクライナ移民の監督。
その名前からしてソ連寄りと思われ”マッカシーの赤狩り”当時
仕事を干され、”転向”を余儀なくされエリア・カザン同様
ジュールス・ダッシン監督など左派の監督を”売った”
此れはその復帰後の作品だから期待したのだが
ヘンリー・フォンダ等の3大スターを使いながら、
いや、それぞれの機嫌を取ったか、誰が主役なのか?全く曖昧。
やたら決闘場面が出てくるし、それぞれのスターに女優を絡ませるが
何んとも締まりの無い展開で、こんな脚本でよく撮ったものだと。

ただヘンリー・フォンダに寄り添うアンソニー・クインの役が
男の友情というか、日本のやくざ映画の様で面白かったが・・・。
結局、此の映画はワーロックという町の治安を守る筈が
二人の保安官リチャード・ウィドマークとヘンリー・フォンダの
主役争いみたいな構図に、監督エドワード・ドミトリクが
そのまま巻き込まれた不思議な作品だ、

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