「アラモ」(2004) :ジョン・リー・ハンコック監督作品
”アラモ”と言えばジョン・ウェインが1960年初めて監督した70mm映画
ブラザース・フォーの主題歌”グリーン・リーブス・オブ・サマー”を思い出す。
先のジョン・ウェインのヤツはもう全然覚えていないが
メキシコの領地でテキサスの義勇兵が”アラモ砦”に立て篭もり
全滅したのかも忘れた、まあアメリカ建国史な訳だ。
それを又何にでリメイクするのか、まあアメリカの”忠臣蔵”みたいなものか?
先のはヴェトナム戦争、此れはアフガン戦争に湾岸戦争と
ハリウッドはアメリカ人の愛国心を盛り上げるのに協力したという事?。
それは兎も角、同じ歴史の捉え方でも時代によって描き方は違う。
監督ジョン・リー・ハンコックは当時の映像を
レンブラントの絵画の様に渋いトーンでノスタルジックに描き
それが終盤、圧倒的に不利なテキサス義勇兵の殺戮場面で
ブリューゲルの中世の怪奇絵画のような地獄絵図と変化する。
メキシコ軍の膨大な兵士数とテキサス義勇兵の戦さは
最初から結果が判っていた筈だが。
数は今のC.G.技術で幾らでも増やせても血生臭い場面は
合成では出来ない。その修羅場を描く事に監督ジョンは賭けた様だ。
そしてジョン・ウェインが演じたデイビー・クロケットを
なんとコーエン兄弟が贔屓にしている怪優ビリー・ボブソートンが
演じるという仕掛けで此れは、もう一味違う歴史物に成った。
そして又悪役のメキシコ軍の総大将サンタアナ将軍の
キャスティングにエミリオ・チェバリアと言う
いつも薄ら笑いをして血も涙もないカルロ・スゴーンみたいな俳優を当てた。
此れには怪優ビリーのデイビー・クロケットも負けちゃう。
いや〜、やっぱり映画は
1スジ(脚本)、2ヌケ(映像)3役者(俳優とくに悪役)だね。
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