「007は二度死ぬ」(1967) :ルイス・ギルバート監督
ショーン・コネリー主演では5作目に当たる此の作品も
今やダニエル・クレイグのボンドシリーズを観たら
アクション映画としたら展開も緩くてかったるいが
舞台を日本にしているから、今では観られ無くなった
当時の東京や漁村の風景がアチコチ出てきてとても懐かしい。
先ず新しくなる前の国技館で当時横綱の佐田の山が出てきたり
本番さながら取り組みをボンドが観ている設定。
若林映子運転するボンド・カーがトヨタの2000 GT(オープンカー仕様)
それを追跡してヘリコプターに磁石で吊り上げられ東京湾に
落とされる車はトヨペット・クラウン(4人乗り)
その悪役達はスペクター日本支部・大里化学工業の配下
此の社長を演じたのが日系アメリカ人島田テル。
そして日本の諜報部員のボスを演じたの丹波哲郎。
先に監督ルイス・ギルバートの「第七の暁」に出演している。
彼は戦後GHQで通訳をしていたらしいが、彼の早口の英語は
迫力はあるが解りづらいらしく本編では吹き替えられている。
吹き替えといえばヒロインを演じた浜美枝は
英語があまり得意ではなく、先に登場した若林映子と
役を交換され、出番を減らされた挙句、声は吹き替えられた。
(なら、最初からそうすれば出番も増えたのにね、可哀想に)
まあ、いろいろ”トリビア”の多い映画ではあるが
大里化学工業のビルはホテルニューオオタニだったり
そこへ行く移動手段としてモノレールの様に
地下鉄・丸の内線が使われたりと我々日本人なら?と
強引な映画の嘘をついているのは今や時効だな。
他にもロケ地を九州の鹿児島は坊津町の漁港をメインに
霧島連山の新燃岳の大浪池が、そのままスペクター基地の
天井として開くという仕掛け。
此の大きさが東京ドーム1個分、流石に此れは日本では作れないから
ロンドンの撮影所の巨大ステージにセットを組んで
其処へ日本から例の古武道の術者達をチャーター機で呼び
天井からスルスルと忍者の様に降りてくるシーンを撮ったらしい。
そのカメラマンこそは”アラビアのロレンス””ドクトルジバゴ”の
フレディ・ヤング!
そのスケール感に当時の私は驚かされたものだ。
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