2022年11月23日水曜日

バルカン半島音楽(最終回)
とかく領土争いの絶えぬ地域の此の半島
その度に人々は入り混じり音楽も入り混じり
様々な曲が生まれた。
その中でも私の記憶に残ったのは此の曲。
そして、それを作曲したこの人。
アントン・パン(1790~1851)
彼はオスマン帝国時代のブルガリアに生まれている。

父親は錫細工のバケツ職人というから多分ロマだね。

母親はギリシャ系。

初等教育を受けている頃ロシアとトルコが戦争を始め

家族はベッサラビア今のウクライナに引っ越すが

そこでも戦争が起こりロシア兵となった兄二人は戦死

家族はルーマニアの首都ブカレストに移住する。

その地で彼はルーマニアのロシア正教の聖歌隊に入隊

そこで合唱活動と墓掘人夫をしながら音楽を学び

その後も戦乱が続くルーマニアを転々としながら

此の様な歌を数々作曲し楽譜を几帳面に残した。

彼の音楽は当に彼のルーツ、バルカンとにギリシャ正教音楽が入り混じり、

そこに又、彼の地の不幸な歴史が

哀愁となって漂う。





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