「逃走迷路」(1942):アルフレッド・ヒッチコック作品
老後の楽しみにと集めたDVDコレクション。
もう充分わたしは老後なので、色々有る中で、
此のところBSの放映が多いヒッチコック作品を続けて観ている。
カラー作品はリアルタイムで観ているが
戦前戦後の彼のモノクロ作品は観たようで観ていない。
いや観たとしてもボケが始まっているから観てないのと同じだ(笑)
「バルカン特急」「海外特派員」「汚名」と何れも、
とにかく、めちゃくちゃ面白い。
彼は”サスペンスの王様”と言われただけの事あって
観出したら、もう止まらない。
加齢による前立腺肥大気味の私はトイレに行くのが忙しいが
でも、その点、安心なのがDVD。途中で止められるから・・・と
前置きは此れくらいにして
此の「逃走迷路」は戦前の作品、日本と太平洋戦争真っ最中
でも映画に出てくる敵はナチスドイツ。
ヒッチコックは余程ドイツに恨みが有ったのか
「バルカン特急」「海外特派員」「汚名」と目の敵にしている。
特に此の作品では米国内に潜んで破壊工作をしている
反米分子を憎々しげに描いている。
主人公は航空飛行機会社の社員、その会社に爆弾テロが仕掛けられ
消火に駆けつけた彼が何者かに手渡された消化器を親友に渡すと
その中身はガソリンで親友は火ダルマになって消死。
消化器を渡した謎の男は消えてしまい彼は犯人にされてしまう。
それでその謎の男を探して濡れ衣を晴らそうと
警察に追われながらの”逃走迷路”と言う展開。
途中で彼を匿ってくれた盲目の老人の娘が道連れになり
途中、サーカスの一団に助けられたりしながら
二人は、いつしか恋に落ちる。
広大なアメリカ大陸を横断し次なる破壊工作を目論みる
スパイ達に近づき、その目標を突き止めるべく
仲間と見せかけニューヨークまで辿り着く。
ニューヨークの社交界に紛れ込んだスパイ達と主人公の
駆け引きが摩天楼の中でスリリングに描かれ
クライマックスはガソリンの入った消化器を渡した謎の男を
アメリカの象徴・自由の女神の先端まで追い詰めると言う
ヒッチコックの大サービス。
此の頃のヒッチコックは脂のノったステーキを食べてる様。
その満足感はモノクロ映画とは思えないほど。
やっぱり、ヒッチコックは凄いぜ!
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