2021年1月7日木曜日

ちあき なおみ MY BEST-10
矢切の渡し:ちあきなおみ 
此の曲を初めて聴いたのは
市川森一のTVドラマ「淋しいのはお前だけじゃない」
ドラマはサラ金などに追われる訳有りの者たちが
大衆演劇の楽屋に紛れ込み、その厚化粧で
何とか追手をかわしている展開だった。
梅沢富美男は、その女形で演目の舞踊劇に此の曲が使われた。
歌舞伎で言えば世話物・道行の場面に
ちあきのおみの、その情感あふれる歌唱はピッタリだった。
そう、ちあきは唯の演歌歌手では無く
その歌の登場人物、すべてを演じ切る術を持っていた。
だから梅沢は後に細川たかしが此の曲をカヴァーした時
”私は、ちあきさんの歌意外で此の曲は踊れません!”と
言い切っていた。
それが細川が此の曲で、その年のレコード大賞を取り
第35回紅白歌合戦の大トリで出場した後ろで
梅沢はシャーシャーと踊っていた。
まあ剛柔自在なところが今、梅沢がCMやバラエティーで
受けている理由だろう。
作曲・船村徹もちあきが手漕ぎの船なら
細川はモーターボートと評している。
どちらにしてもモーターボートで世話物の情感は出まい。
因みに、ちあきなおみの矢切の渡しは今発売されていない。 


 

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