ミネソタ大強盗団(1972)
此の映画異色西部劇と噂では聞いていたが見逃していた。
後に「ラトスタッフ」「存在の耐えられない軽さ」で評価された
監督フィリップ・カウフマンのデビュー3作目の作品
米国映画史では此の映画アメリカン・ニューシネマ末期の作品。
「俺たちに明日はない」や「明日に向かって撃て」同様
映画の結末がハッピーエンドで無いのは
それまでのハリウッド画の常識を破っているのも同じだが、
此の作品はそれ以上に新しい。
まず主人公に人ロバート・レッド・フォード等の人気スターを使わず
脇役クラスの実力派クリフ・ロバートソンとロバートデ・ュバルを
起用しているところ。
有名な銀行強盗コール・ヤンガーとジェシー・ジェームスが
リアルな実像として描かれた。
先の「俺たちに・・・」「明日に・・」とは反対に
晴れた抜けの良い画面は皆無で、16mmの荒れた映像は
社会的な正義やモラルとは程遠い強盗しか出来ない
彼らの荒んだ生き様を映し出す。
しかし不画面に不思議に引き込まれる彼らのキャラクター
つまり性格付けが創造を越えて面白い。
面白いといえば強盗に入る予定のミネソタの町の銀行が主宰する
野球大会の様子が出てくるが
此れが、今のルールとは全然違いイイ加減というか出鱈目。
それが重く残虐非道な強盗映画の息抜きになっている。
脚本家としても高く評価された彼は
此の後クリント・イーストウッドに「アウトロー」
ジョージ・ルーカスに「レイダース失われたアーク」を提供している。
0 件のコメント:
コメントを投稿