ジョルジュ・ドルリュー作曲集 その2
ピアニストを撃て (1960)
監督フランソワ・トリフォーが
自伝的な「大人はわかってくれない」の後
作ったのが此の「ピアニストを撃て」
ジュルジュ・ドルリューは此の作品でトリフォーとの出会い
余程、お互いに相性が良かったのか
生涯、殆どの作品を手がける事になる。
ヌーベル・ヴァーグ=新しい波と呼ばれた
ラウル・クタールの斬新で即興的なカメラワークと
ユニークな編集スタイルに此のドルリューの
オーソドックスだが、極めて美しいメロディーのバランスが
トリフォーのスタイルを生んだと云っても過言では無いだろう。
シャルル・アズナブール主演でフィルム・ノワールと
呼ぶには、哀し過ぎる内容だが
すべてを堪えて酒場で黙々とピアノを引く
アズナブールの演技はシュレンドルフの「ブリキの太鼓」で
自殺したユダヤ人玩具屋と重なり、今でも胸に
その音色が響く。
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