ロードショー3本
「オン・ザ・ミルキー・ロード」
エミール・クリストリッツァ監督9年ぶりの新作
なんと主演も兼ね,相手役にモニカ・ベルッチを起用
「マレーナ」のジュゼッペ・トルナトーレといい
彼女は監督たちの創作意欲を掻立てるらしい。
まあ、少し腰の辺りに肉が付いたとはいえ
今世紀一の美女の魅力は
此の映画を支えているというか
監督エミールのモニカを観る、
いや撮る、その眼差しは常軌を逸した感がある。
役と同じでデレデレ
だから、それを観てるコチラは
いくら戦争の狂気や東欧の異文化を描いても
”此の野郎!旨くやりやがって”と、焼きもちで減点2
「ダンケルク」
クリストファー・ノーラン作品は仕掛けが複雑過ぎて
いつも着いて行けないが此れは素直に感動した。
先にベルモンド主演でアンリ・ベルヌイユ監督の
フランス戦争映画の名作映「ダンケルク」があり
それは第二次世界大戦前期にドイツ軍に包囲された
英仏連合軍40万の兵士が
ドーヴァー海峡寄りの海岸ダンケルクで
空と陸から攻撃された悲劇であるが
此の映画は、それとは別の切り口、英国側から撮った
歴史の再現ドキュメンタリー・タッチの作品である。
SFX(合成処理)を極力押さえフィルムで撮ったと云うが
70mm「地上最大の作戦」を遥かに上回るエキストラに
軍艦、駆逐艦の膨大な数と戦闘機
飛び交う砲弾と銃弾の物凄い迫力は
さながら観客は、まさに戦場に連れてかれた気分。
序盤30分で心臓が悲鳴を上げた。
それでも陸海空と3つのパートで同時進行する
子供みたいな若い兵士達の空しい青春に涙し救われた。
彼らの愛国心を、此れでもか!と訴える展開に参ったが
戦争とは、そういうものだろう。
「エイリアン・コヴェナント」
此のシリーズを始めた監督リドリー・スコットに依る
”エイリアン”前史と呼ぶべき物語。
コヴェナントとは、地球外に新天地を求め
冬眠させた人類と種を運ぶ宇宙船の名称。
アンドロイドが操縦し飛行士は眠らされているが
事故で無理矢理目覚めさせられた彼らが
目的地とは違った地球に似た惑星に到着する。
そこはリドリーの前作「プロメテウス」の舞台であった。
人間が作ったアンドロイドが人間以上の頭脳を持ち
エイリアンの新種を配合、その惑星を征服していた。
果たして飛行士達は、その魔の手から生き残れるか?
SFXの発達に依り更にスケールを増した
スペクタクルな宇宙と宇宙船に
エイリアン新種の不気味さとスピード感は圧倒的で
二日続けての恐怖感=心臓攻撃は
もはや限界に近かったが、何とか持ちこたえた(笑)
ラストが第一作に続けるシナリオだから
作品としてハッピーエンドで成らないので、減点1。
そんな訳でジャンルのまったく違う映画だが
私の感動具合の3本のランク付けは
1位「ダンケルク」
2位「エイリアン・コヴェナント」
3位「オン・ザ・ミルキー・ロード」
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