2017年2月6日月曜日

映画「明烏」(2015)
此の作品は福田雄一の戯曲の映画化である。
自ら監督するにあたってキャスティングも
此のところTVで活躍中のユニークな若手俳優で固め
かなりの見応えというか、笑える内容となっている。
品川のホストクラブを舞台にネタは有名な落語「芝浜」
売れないホストの主人公が、サラ金から借りた金を
返そうと博打をし、それで大儲けして返せる!と
喜んだのも、束の間の夢だったというやつだ。
往年の”つかこうへい”や”コント赤信号”を思い出させる
テンポの良いセリフの応酬が、機関銃の様な笑いを誘う。
そして映画を意識したか?クラブの店長が瞬きするたびに
チンチロリンと効果音が入るの等の仕掛けに
観るものは”トドメ”を刺されてしまう。
とにかく”笑い”のツボを計算し、そのクドイ程の反復に
笑って笑い転げ、話の筋などは二の次になってくる。
卑近な例で言えば、三谷幸喜の5倍は可笑しい。
考えれば、だいたいホストクラブという存在自体が
笑える世界なのだから。
舞台なら、笑いで突き進める展開も映画となると
破綻が出てしまうのは、つかこうへいの「蒲田行進曲」と同じ。
まあ。それは此の際、責めまい。
とにかく此んな薄っぺらく阿呆な男たちに
貢ぐ女は居るのか?と思うが、それが現実に
キャバレーやクラブにせっせと通う男たち然り
結構、商売になって居るのだから、世の中は不思議だ。
しかし一番笑えるのは、戯曲&監督の福田雄一が
私の出た、あのどう仕様もない栃木県立高校の
後輩だったとは、いやはや・・・。


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