上を向いて歩こう・年をとると面白い;永六輔著
伊東の図書館の返却棚に在ったのを借りて来た。
彼の本は初期のものからコレクションして居て
ウチの本棚にもズラ〜と並んでいるが、
最近作の此れは読んでいなかった。
彼は私の水先案内人、彼の著書は私の道しるべである。
その昔,日曜の朝オンエアしていた
30分の旅番組「遠くへ行きたい」に彼が出て
”いつもと違う道を通れば、そこには必ず何か発見がある”
と、あの舌足らずな声で云っていた。
無難な道を選ぶより、未知成る冒険をしろ!
と云う彼のメッセージだった。
それは寺山修司の”書を捨て街に出よう”と同じく
先が見えず、のんのんと暮らしていた私に
何か生きる楽しみのコツの様なものを与えてくれた。
その彼が今パーキンソン病を煩い、弱った身体にも
かかわらず、尚も公演や執筆活動を続けていると言う。
さて此の本で語られるのは、”歌と人との関わり方”
古くは雅楽、邦楽そして西洋ポピュラー音楽に歌謡曲と
探究心と好奇心の趣くまま彼が
追跡調査した、その博識雑学には驚くばかり。
”歌垣”(うたがき)と呼ばれる古代の男女求愛の仕方から
”毛遊び(もうあしび)”と云う沖縄の夜の素敵な習慣に至るまで
ちっとも病人らしくない彼の絶妙な語り口で
面白可笑しく綴られている。
晩年の淡谷のり子や三波春夫のエピソードには
誰もが笑い転げさせられるだろう。
そして今の”あやしい”時代の雲行きに
戦争中に少年時代を過ごした彼ならではの
平和への想いが強く感じられる。
中村八大や、いづみたくとの交流も
”作曲家が友達だったのでは無く
友達が作曲家だったのが自分には幸運だった”と
謙遜する此の作詞家は今、なんと
自分の歌を歌う事に情熱を燃やしているとか?
唄は上手とか下手とかではなく
歌いたい!という気持ちが大事なのだと。
早く元気に成って、ステージで歌う彼の姿を観たい!
歌いたい気持ちが大事。 同感でーす!
返信削除あら早起きで(笑)
返信削除今,浅草ですが
帰ったらカラオケ行きましょう!