2014年9月10日水曜日

 シルビア・クリステル(1952〜2012)
だいぶ前に”キネマ通り”で「エマニエル夫人」を取り上げたが
ヒロインを演じたシルビア・クリステルには
余り触れなかった。
今私は”我が愛しの女神たち”というシリーズで
魅せられた女優たちの絵を描いている。
その一人に彼女も選んで、あれこれ調べたら
なんと2年前に亡くなっていた。
彼女は有名ヘビースモーカーで肺ガンが原因らしい。
彼女生い立ちは自伝に依れば
出身はオランダ、宿屋の娘で9歳の時に
宿泊客にレイプされたという。
そんな酷い過去を持った少女の人生が
普通でなく成ったのは当然かも知れない。
父親は家出し両親の離婚
そのコンプレックスからか
年の離れた男性に惹かれて、最初の結婚は
27歳も年上の作家フーゴ・クラウス。
間に1児をもうけている。
フランス映画「エマニエル夫人」が大ヒットし
彼女は一躍世界的に有名に成り
オランダ人特有のバイリンガルいや、それ以上
5カ国語を話す才能(IQ164)がありながら
女優としては”エマニエル”を越える作品には恵まれず
チャンスを求め、米国に移住するも男運が悪く
2度も結婚に失敗、薬物に溺れ、体調を崩し
オランダに戻り、肺ガンの治療を受けたが
60歳で亡くなっている。
思うに彼女の豊かな肉体とは裏腹に何処か淋しげな
スクリーンの中の表情は、その生い立ちや
人生から来ていたのかも知れない。
彼女は夜空の星になっても
その光は、その瞳の様に淋しい事だろう。

忘れて”滝川クリステル”と間違える人も居るだろうから
もう一度「エマニエル夫人」の解説を。

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