ドナルド・サザーランド出演集

彼は、これまでも沢山紹介した”怪優”のぶるいに入る役者だが

その中でもトップ・クラスと云って良い。

俳優デビューこそ

ミュージカル「ジョアンナ」のハンサムな青年だが

アルトマンの「M・A・S・H」の軍医役あたりから

少しづつ”怪しい役”が増えて来て

ベルトルッチの「1900」では小さい子供の足を掴んで

振り回し頭を壁に叩き付けたり

ジョン・スレジンガーの「イナゴの日」では

子供の上に飛び乗って踏みつけ殺したりと

余りの残酷さに観客がキャ〜ッと悲鳴をあげる様な

”危ない役”専門の人になった。

そうかと思えばフェリーニの「カサノバ」では

髪を剃り付け鼻までして色情狂に成りきり

その役づくりの変身ぶりはロバート・デ・ニーロと良い勝負。

世界中の巨匠と言われる監督たちからの

オファーに答えての活躍は上の出演集の通り

怪優と云っては失礼な名優だ。