おウチで楽しむカクテル講座 #-23
午後の死
Death in the Afternoon
Death in the Afternoon
<レシピ>
シャンパン-3/5 ペルノー-2/5
シャンパン・グラスに先にペルノーを注ぎ、
冷えたシャンパンを静かに加える。
此のカクテルは”モヒート””ダイキリ”等の
カクテル好きで知られる文豪ヘミングウェイが考案したもの。
ネーミングも彼らしく詩的だが、
そのエピソードが又、壮絶だ。
或る時期、彼は創作活動に息詰まり
黒色火薬を口に頬張り
火を付けて自殺を計ろうとしたが成功せず
その喉の苦しさに脇のシャンパンを飲んだ処
その混ざり具合が、何とも良い飲み物と成ったと云う。
しかし、いつも黒色火薬と云う訳には無いので
アブサンやペルノー等のアニス系のリキュールを
普段は代用する様に成ったとか?
そして、その時,頭に浮かんだ詩が
彼の短編小説「午後の死」という訳で
それをカクテルの名前にした・・・と
う〜ん、何とも出来すぎた話では無いか?
ペルノーが黒色火薬の味がするかは疑問だし
そんな事で詩が生まれるのか?と笑ってしまうが
まあ、ヘミングウェイ、一流の洒落と思えば納得。
ペルノーの甘い香りにシャンパンの口当たりの良さ
その酔い心地は小説の舞台スペインはマドリッドの闘牛士か?
はたまた、その闘牛士に剣を刺された闘牛の
断末魔の恍惚と云うべきか?
なにしろ、アルコール度数も30度以上
昼間から飲み続けていたら
遅からず”午後の死”を迎える事もあり得るだろう。
そんなワケで”さあカクテルの時間だ!”と
早い時間から毎日、身体を張って
試作に試飲を兼ねていたら、とうとう体調を崩し
このままでは”午後の死”どころか
午前中に死んでしまうかも知れないので
此のコーナー暫く連載休止と云う事に。
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