2012年8月1日水曜日

センター・オブ・ジ・アース

Journey to the Center of the Earth

ジューヌ・ヴェルヌの地底旅行の映画化は、もう何度もされているが
C.Gが発達した現在のハリウッドで3D映画として作られた此の作品は
ジューヌのイメージを、ほぼ完璧に再現しているのではないだろうか。
”ヴェルニアン”とはジュール・ヴェルヌの考えた未来世界を
本気にしている人を指すと此の映画では定義しているが
私もどちらかというと、それに近いので、子供騙しと云われようが
主人公3人と同じく地球の中心に向かっている”穴”に下りてしまった。
上のポスターの左の2人は叔父と甥。
甥の父親がジューヌの「地底旅行」の本にメモを残して失踪してしまう。
それを追跡する二人に、同じく父親の地質学者が消えてしまった
アイスランドの娘(写真右)が参加する、いや参加するというより
彼女はトレッキング・ガイドなので案内すると云う訳。
取り敢えず地底へ、どんどん下りて行く過程が丁寧に描かれ
さながら東京ディズニーランドに有るという、
そのアトラクションに乗った気分。
地底に着いてもジェット・コースターで
ハリソン・フォードの「インディ・ジョーンズ」の様に
小さなトロッコで危ないレールを上ったり下りたり曲がったり
もの凄いスピードで走るから心臓の弱い人は溜まったものではない。
そして着いた先には地底というのに何故か湖いや海だな
その上には空の様なものまで在るが、其処は地球の中心の
空洞の部分、地上に戻るには、
その先の火山の噴火の蒸気に乗って押し出させるしか無いと
残された父親のメモの通りに行動する。
しかし待っていたのは巨大な食虫植物いや食人植物に
恐竜(テラノザウルス)此れが「ジェラシック・パーク」以上に
リアルに作られていて、ウチの大型画面でも怖くて飛び上がってしまった。
監督エリック・プレヴィグは余り聞かない名だが
ディズニーランドの「キャプテンEO」等
アトラクションの3Dを得意とした人らしい。
最近の映画は何でも3Dにしてしまい、何れも成功しているとは思えないが、
此の作品では視覚に訴えた怖がらせる仕掛けが満載
さすが3Dのスペシャリストと感心している暇もなく先へ進む。
その緊張感を支えているのが、登場する3人の性格付け。
まあ、主人公のブレンダン・フレイザーは
「ハナプトラ・シリーズ」で、お馴染みのビックリ顔の奴だが
甥の少年の何事も詰まらなそうなシラケ演技が対照的で効いている。
それに本当にアイスランド出身というヒロインのキャスティングも良い。
夏休みの子供向け映画にしては申し分無い完成度。
地底に下りるから涼しいというよりマグマの熱でどんどん暑くなるが
冷房の効いた映画館の閉鎖的暗闇は此の映画的スリルにピッタリかも。
あちらでは大ヒットして直ぐ続編が作られたというのも納得。




2 件のコメント:

  1. 地底物は色々あるけどどれもワクワクします。「少年ケニア」でも地底に迷い込むエピソードがあるけど映画化して欲しいなあ。

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  2. 意外に日本ではヒットしなかった此の映画。
    期待しないで観たら、巧く出来ていて拾い物。
    是非、映画館で3Dメガネをかけて、もう一度
    観たい。
    冒険にファンタジーそしてスリルと3拍子
    揃っていて見応えありました。

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