「氷の接吻」(1999) :ステファン・エリオット監督作品
オープニングにユアン・マクレガーは兎も角
私の贔屓女優ジュヌビエーヴ・ビジョルドや
歌手のK.D.ラングの名を見つけ期待した。
タイトルの”氷の接吻”は”氷の微笑”を連想させたが
原題の”EYe of Beholder=観察者の眼”よりはマシかと。
話はユアンマクレガーが扮する英国諜報部員つまりMI-6が
上役の息子の浪費が酷いので追跡しろとの令を受け
かれを望遠レンズで観察していると女が近づき、
なんとその息子を突然ナイフで刺し殺してしまう。
まあ、此の所の海外TVミステリーには良く有る場面で驚きはしないが
その女がジュヌビエーヴ・ビジョルドそっくりなのだ。
しばらく観ていない間に美しくなったなと思っている間に
次から次へと男を引っ掛けては殺す殺人鬼。
ユアン・マクレガーは彼女の過去を調べようと
育った施設を訪ねると、そこには居たのは年老いて
シワだらけのジュヌビエーヴ・ビジョルド。
じゃ殺人鬼は誰だったんだ?と思ったら共演者は
アシュレイ・ジャッド。名前は知っていたが、此れほど
二人が似ているとは。
犯人を追っているうちに、犯人の虜になる刑事物は
ピーター・メダック監督の怪作「蜘蛛女」と、良く有るが
此れも、そのパターンで諜報部員も彼女に夢中になって行く。
女はカツラとメイクで別人に変装していくところも同じ。
此の作品を、ややこしくしてるのは諜報部員が子持ちで
彼の幻想で現場に、その娘が現れ追跡の邪魔をするところ。
まあ、それは犯人の女がファザコンで男を殺す動機に繋がるのだが
うーん、それは少し無理があるかな?
それでもアシュレイ・ジャッドは殺人鬼でも美しいし
スタイリッシュな映像はステファン・エリオットが
場面転換にガラス玉”スノーボール”で都市を移動させるのは
あのオーストラリア・ゲイ映画「プリシラ」を撮った監督だから。
それに邦題の「氷の接吻」も「氷の微笑」が”覗き映画”だったし
ラストに主人公2人がアラスカで
当に氷の中で接吻するから間違ってはいない。
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