2017年2月10日金曜日

月に囚われた男 (2009)
偶然だが”今日の1曲”で「アポロ」を出したばかりだが
CSで観た此の映画は、まさに題名通り
月に囚われた男の話だ。
監督はボウイの息子ダンカン・ジョーンズ
ボウイの本名はデヴィッド・ロバート・ジョーンズだからネ。
目がそっくりだ。
それはともかく父に育てられても、彼は映像の道に進んで
此れは彼のデビュー作品。
作りはハリウッド並みの超大作に見えるが
実はインディで低予算というのが潔い。
話は「2001年宇宙の旅」「サイレント・ランニング」等
SF映画に影響を受けたサイエンス・フィクション。
月の裏側に在るエネルギーを地球に送る仕事を、
その現場の基地で1人でこなしている男(サム・ロッウェル)が
作業中に事故を起こし、基地で目がさめると
ナント、もう1人の自分が居る。
つまり彼は実は”クローン人間”で3年を経過すると
次のクローンに取り替えられる設定になっていたというわけ。
アンドロイドの”ブレードランナー”と同じ寿命があるという訳だ。
基地には「2001年・・・」のHALの様なコンピューター
”ガーディ”が作業補佐兼友達として居るが
(此の声をあのケヴィン・スペイシーが演じて居る)
クローンなのに故郷の地球に残した家族の記憶も設定されていて
彼は何とか地球に戻ろうと、”ガーディ”や
次のクローンの協力で地球に向かう。
しかし、そこには彼の原型である
本物の人間が居ると知って居るのに・・・。

かなり昔、”世界のボードヴィル・ショー”というTV番組で
操り人形師がピエロを操り、そのピエロが踊って居る途中で
自分を繋いで居る糸の存在に気付き、虚しくなり
踊るのを止め、自分から1本づつ糸を切って
終いに床に、ヘタリ込む芸が有ったのを思い出した。

”メビウスの輪”の様な何とも哲学的な作品だが
ボウイの「地球に落ちてきた男」の息子が作ったデビュー作として
別な意味で楽しめた。

0 件のコメント:

コメントを投稿