2012年12月17日月曜日

The Water Horse(2007)
此れは以前TSTAYAで借りて観ていたが
先日、BSでオンエアがあって又つい観てしまった。
原作はネス湖の”ネッシー”をネタにした
「おふろの中からモンスター」という児童小説らしいが
とにかく第2次世界大戦前のスコットランドを舞台にして
少年とネッシーとの美しい友情物語に成っている。
とても子供騙しと思えない丁寧な作りは
イギリスの名女優エミリー・ワトソン
(奇跡の海、アンジェラの灰、戦火の馬)に
「スラムドッグ$ミリオネア」の監督ダニー・ボイルに
発掘された名子役
アレックス・エテル(此れが可愛い!)の好演によって
スピルズバーグの「E.T.」以上のレベルに達している。
「E.T.」は宇宙人だが、コチラは”恐竜”果たして、その出来は?
「ロード・オブ・ザ・リング」の特撮スタッフが参加しているから
上のYouTubeでも解る通り小さい時はペットの様に可愛くて
私も家で飼いたいくらい。
でも成長した後は正に生きた恐竜の迫力。
とてもリアルで、動きも滑らか表情も豊か。
ここ数年のC.G.の発達には驚くばかり。
それらを支えているのは映像美。
スコットランド湖水地方の夜明け、日没を捉えた
カメラマンの腕は確かで特に英国伝統の照明の巧さが光っている。
首長でヒレ足の恐竜と云えばプレシオサウルス。
故・景山民夫の直木賞受賞作
「遠い海から来たCOO」を思い出すが
此の原作と、どちらが先か解らないが良く似ている。
どちらにしても”恐竜好き”の私としては
馬の様に恐竜の背に乗って湖上を滑り、水に潜るスピード感には
溜まらない興奮を覚える。
音楽は画面を盛り上げる事に徹していて邪魔をしない。
此の監督ジェイ・ラッセルは先に「マイ・ドッグ・スキップ」という
やはり少年と犬との友情をテーマにした作品を撮っていて
此の映画でも伏線を丁寧に張り、物語の進行に無理が無く
時にユーモアを効かして楽しませ、そして別れは泣かせてくれる。
たまには童心に帰って来んな映画も良いものだ。

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