2012.12.26 NEWS
勝負とは非情なものである。
前回に出した”皇后杯”で久光製薬と明暗を分けた東レには
トルコに移籍した木村沙織と同じ”さおり”と云う名の迫田さおりが居る。
彼女はご存知の様に全日本のアタッカーだ。
その跳躍力を生かしたバック・アタックの威力は全日本随一。
ロンドン・オリンピックの銅メダルをかけた韓国戦では
データで韓国に強い彼女を起用した真鍋采配が
見事に的中し日本を勝利に導いた。
見事に的中し日本を勝利に導いた。
何より、そのジャンプする姿が私には天女の様に思える。
先に記した石田瑞穂と同い年という事もあり仲が良く
石田の母が危篤で帰国した後、彼女のユニホームを
自分のそれの下に重ね着して試合をしていたというエピソードがある。
まさに”女の友情”の世界である。
そして半年後の”皇后杯”
なんと東レ、久光が敵味方に別れ、
迫田と石田は決勝戦を戦う事になってしまった。
迫田と石田は決勝戦を戦う事になってしまった。
1.2セットで迫田の見事なバックアタックが決まるのを
コートの外で見ていた石田は3セット目に、ようやく登場
(そう云えば彼女は全日本でも、いつも控えだった)
レセプションでは迫田のスパイク・コースを読み、悉くディグ
(レシーブしてセッターに返す事)
アタックでは相手の居ないポイントを知り尽くした様に
スパイクを決めて勝負をものにした。
久光の新監督・中田久美の指導方針
「一人ひとりが自分は何をすべきか考える」
石田は控えに居る間、コートの中を存分に研究していたのだ。
「一人ひとりが自分は何をすべきか考える」
石田は控えに居る間、コートの中を存分に研究していたのだ。
試合後、コートの隅に呆然とへたり込む迫田の表情と
晴れ晴れとインタビューを受ける石田のそれは
勝負の世界の厳しさを、まざまざと感じさせるものだった。
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