2014年6月9日月曜日

沢淑子(任田順好)
此の関西の女優は、よく芸名を変える。
沢淑子から始まり任田順好
そして今は任田多岐と名乗っているらしい。
とにかく加藤泰の作品では”おいしい役”
主に悪女だが、彼女が演じると、
見事にリアルな人間性が感じられる
身体を張った捨て身の芝居が多く
嫌が応にも、目立ってしまい
タイトルに彼女の名前を探す様に成った。
「緋牡丹博徒・花札勝負」では”ニセお龍”を演じ
藤純子が食われる程、暴れ回る。
「皆殺しの霊歌」でも少年を集団レイプする
熟女たちの一人として主役の佐藤允に殺される酷い役。
それでも蓮っ葉なカンジが、溜まらなく色っぽい。
一説には監督・加藤泰とデキてたのでは無いか?と
いう噂も在るが、まんざら嘘でもなさそうに感じられる程
彼女は彼の作品で輝いていた。
まだ生きている筈だが出生年は不明、謎の多い女優である。

 汐路章(1928〜1994)
彼は所謂、東映京都撮影所の大部屋育ち、叩き上げである。
本当かどうか知らないが、つかこうへいの「蒲田行進曲」に
出て来る”階段落ちのヤス”のモデルと云われる。
その人相の悪さは”ピラニア軍団”が霞む程。
監督・加藤泰が好んで使ったのは、その目付きの鋭さ。
チラッと出ただけで画面が凍り付く。
時代劇、現代劇、ヤクザ映画の悪役として
TVにもよく出演し、上の沢淑子よりは知られてはいるが
やはり輝いているのは加藤泰の作品。
いつも片腕が無いとか、唖だとか、とにかく目立つ。
監督は気に入って自分の作品に必ず使っていたから
彼も監督とデキていたのかもしれない(笑)

1 件のコメント: