Sol Hoopii, Hula Girl (1934)
先のスティールギターの名手達をエキゾチカと紹介してきたが
彼らはハリウッドが仕掛けた想像の南国音楽では無く
本当はルーツハワイアンのジャンルに入れるべきかと。
そして今日のソル・フーピーは、その中でも一番古いかも知れない。
先に出したレニ・マッキンタイヤや、その楽団にいた
ハル・アロマなどよりも此れはもっと古い録音だ。
そして調べたら彼の生い立ちとキャリアは小説か映画の様に面白い。
先ずは彼の生まれはハワイホノルルで兄弟姉妹は多く、
なんと彼は21番目の子。
モンゴルの子は歩ける様になるとすぐ馬に乗せるように
彼は歩く前にウクレレを教えられ3歳までに弾いていたという
10代になる頃にはスティールギターがお気に入り
17歳の時にホノルルから客船マトソニア号で密航し
サンフランシスコに上陸、その地のクラブで演奏
その後フート・ギブソンの要請でL.Aに移動
このフート・ギブソンというのは当時有名なカウボーイ役者。
その後ろ盾で、その地でも先に出したレニ・マッキンタイヤと
トリオを組みポリネシア音楽として人気が出た。
私が興味深いのは、此の曲もそうだが彼のスティールギターは
ブルースを基調としているから、本土で人気の有った
カントリーミュージッと此処で交差していたのではないか?
後にカントリー音楽がスティールギターを使い始めたのは
此の時期だったのではないかと思うのだ。
小坂一也の北風でピュ〜ンとスティールギターが鳴るのも
此れがきっかけだったのかも知れない。
日本には戦前からハワイアンとカントリーが輸入されたが
それらはソル・フーピーが撒いた種だったのではないか?と
0 件のコメント:
コメントを投稿