「ハイジ アルプスの物語」(2015):アラン・グスポーナー監督
日本ではアニメになってCMにも使われてる原作である。
オンエアを録画したものの、此の暑さにみるのを躊躇っていたが
涼しげなアルプスの山々を観るのも案外良いかと・・・。
話は孤児少女ハイジがドイツからスイスに住む
ハイジは500人の中から選ばれた天才子役アヌーク・シュテフェンが演じ
その叔父役を「ベルリン天使の詩」の名優ブルーノ・ガンツが演じた。
とにかく児童文学の映画化で学校の教育映画指定でもOKの
極々真面目な内容だが主役のハイジ役の天衣無縫な可愛さと
叔父役ブルーノ・ガンツの圧倒的な存在感に冒頭から引き込まれてしまう。
私の好きなTVシリーズ「アンという名の少女」と同じ様な
丁寧な時代考証にキャステイングの良さが無理なくドラマを展開させている。
アルプスでの暮らしは、人を殺した事があるらしいという噂の偏屈な叔父とも
ハイジは天性の素直さで打ち解け、羊飼いの少年ペーターとも
仲良くなったハイジだが
突然、叔母の策略でドイツの大金持ちの娘の話し相手として
彼らと引き離される。
そのハイジを必死で追いかけるブルーノ・ガンツが泣かせる。
此の俳優、日本の三国連太郎と風貌も芸風も似ている。
館の娘クララは足が不自由で車椅子に乗っていた。
でも気心は優しくてハイジとすぐに打ち解け親友になる。
クララは元気になるが、ハイジは山が恋しくて夢遊病になり
クララの父親は彼女を山に戻す事に。
アルプスに戻ったハイジは再び元気になり、更に父親と共に
山小屋を訪ねてきたクララに焼き餅を焼いたペーターが
車椅子を壊した事で、クララは1人で歩ける様になり
ハッピーエンド!
児童文学だから、それ以上は求めても仕方無いが
「アンという名の少女」が原作を現代的な解釈、様々な問題を
提起したのに比べると、此の作品は今ひとつ物足りない。
叔父役ブルーノ・ガンツの過去もクララの両親や
ハイジの両親にも何か物語を有ったはずだ。
スイスとドイツの歴史的な背景にも突っ込んで欲しかった。
でも、小中学生の教育映画としては此れくらいでかも。
それにしてもハイジ、ペーター、クララの可愛さには参った。
0 件のコメント:
コメントを投稿