黒澤明の映画音楽#12
赤ひげ(1965):佐藤勝
プロジェクターのランプが切れている間
Amazon Primeの”MIHUNE The Last Samurai"を観たりしていた。
流石に俳優・三船敏郎研究だから音楽のことには触れていなかったが
”クロサワ”と”ミフネ”の関係が関係者の証言で面白かった。
ところで此の映画は「天国と地獄」の後
東宝の若大将シリーズで人気の出た加山雄三を
そのミフネと共演させていて、
どちらかと言えば加山の方の出番が多く
ミフネはウケに回っている。
物語は山本周五郎の小説”赤ひげ診療譚”
此れをクロサワのレギュラー脚本家集団が
赤ひげが診療した患者を幾つかのの話に纏めており、
それは又、小石川の養生所の所長”赤ひげ”が
長崎留学から江戸へ戻った見習い医師を
”人間”として仕込む教育物語となっている。
時期的に此の作品はクロサワ映画レギュラーのスタッフ、キャスト
たちが絶頂期ともいえる丁寧、緻密な仕事ぶりで
どのシーンも観客は(ランプの点いたホームシアターで寝転んでいても)
力が入り、途中”休憩”を入れて貰えたのが有り難いほど。
さて本題の「赤ひげ」の音楽だが、クロサワは例によって
佐藤勝の家にクラシック・レコード50枚を持って乗り込み
此のシーンは此れ、あのシーンはアレと”レコ選”を
押しつけたとか?
だから、クラシックに強い方は此の音楽を聴けば、フフーン
此処はベートーベン、此処は何々と判るだろう。
それでも佐藤勝が此処ぞというクライマックスの
彼なりの盛り上げ方は「用心棒」同様さすが!と感心してしまう。
”MIFUNE The Last Samurai"でも、ミフネとクロサワは
「赤ひげ」以降、2度とタッグを組むことはなかったと。
それに加えれば作曲家・佐藤勝とも・・・。
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