2022年8月15日月曜日

「フランス 興亡の60s」 - 世界サブカルチャー史 欲望の系譜
アメリカ編が2010年までで終わって次はフランスへ。
此の時代、私は20代前半、取り上げられた映画は
”ヌーベルヴァーグ”と呼ばれ殆どリアルタイムで観た作品ばかり
その時代に、どう位置付けられるかワクワクしながら観た。
ゴダールとトリフォーの比較論は前にもドキュメンタリーとして
観たことが有るので新鮮味は無かった。
ただジャック・ドミー監督の「シェルブールの雨傘」や
ルイ・マル監督の「鬼火」が当時のアルジェリア戦争の
影を落としているという解説に頷くものがあった。
だいたいアルジェリアの植民地解放は紛争として治められ
”戦争”と定義されたのも1990年以後であった。
”シェルブール”の男女二人が引き裂かれ
”鬼火”の若者が自殺願望に走るのも徴兵制で駆り出された故なのだ。
サブカルチャーは時代を反映している。
音楽はジョニー・アリデーやシルビー・バルタンが
米国ポピュラー音楽の模倣と定義付けていたが
シャルル・アズナブールを含め、彼らが皆、
東欧からの移民であった事に触れて欲しかった。
フランスのシリーズは、此れでは物足りないので是非続きが
欲しいところだ。

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