2016年7月15日金曜日

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イル・ポスティーノ(1994)
此の映画は南米チリからナポリ湾のカプリ島に亡命していた
詩人パブロ・ネルーダの実話の映画化である。
島の郵便配達人と詩人との温かい交流を描いている。
亡命詩人をフランスの名優フィリップ・ノワレが演じ
同じイタリアを舞台にした「ニュー・シネマパラダイス」の
ヒットにあやかる様に同じ銀座の映画館で公開され
それは興行的に大成功した。
しかし私にはフィリップ・ノワレのメイクが気になって
物語に入れなかった。
それでも此の映画の主演で脚本にも参加していた
郵便配達人役マッシモ・トロイージは
当時、心臓病を患っていて、此の映画の撮影終了
12時間後に亡くなるという劇的なエピソードには泣ける。
それはともかく此の映画の成功は
音楽のルイス・エンリケス・バカルフの力が大きい。
彼は南米アルゼンチン生まれだが、早くから
イタリア映画の作曲家としてパゾリーニの「奇跡の丘」
マカロニ・ウエスタンに沢山スコアを書き
フェリーニの「女の都」と
ニーノ・ロータの後継者として活躍していたベテランだ。
その彼を英国の監督マイケル・ラドフォードが起用した。
本来なら「ニュー・シネマ・・・」のエンニオ・モリコーネ路線
メロディーラインも殆どモリコーネと同じに聴こえるが
(ずっと私はモリコーネだと思っていた)
アコーディオンを使った郷愁感は此の映画に見事にハマった。
そんな訳で、アコーディオン映画音楽の系列に並べたい。

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