2013年11月21日木曜日

(海外・男優編)
リー・マーヴィンLee Marvin (1924~1987)
先日、此処で取り上げた「モンテ・ウォルッシュ」の彼が格好良くて
此の”星屑・・・”シリーズの海外編を始める事に。
そう、大好きな俳優がみんな、夜空の星に成ってしまったからね。
その面構えから粗野な役が多く、生まれはテキサスなんかの
田舎生まれと思っていたが実は彼ニューヨークっ子なんだね。
それも父親は広告会社の重役だったとか
そう云えば2m近い長身はスーツも良く似合っていた。
学生時代は素行が悪く、そのまま海兵隊へと
それはイメージ通り(笑)
戦後ブロードウェイの舞台からハリウッドへ進出
でも最初は経験を生かして戦争映画に使われたらしい。
私が最初に彼を観たのは、あのフリッツ・ラングの
「復讐は俺に任せろ」のギャング役
その非情なサディストぶりは恐ろしかった。
その後しばらくは悪役専門、プラチナ・ブロンドの髪と
その恐ろしい顔がいつも記憶に残った。
まあ先日のジャック・パランスやウォルター・マッソー同様
一度見たら、忘れられない顔と云うのが有るんだね。
私は見ていなかったがTVシリーズ「シカゴ特捜隊」で
アメリカでは人気が出たらしい。
それで「リバティバランスを撃った男」
に「ドノバン珊瑚礁」と敵役だが、
ジョン・ウェインとタイマンを張る互角の扱い。
「殺人者たち」ではドン・シーゲルに抜擢されて主役
次の『キャット・バルー」では難しい2役を
見事にこなしオスカーを取り名実共に大スターとなった。
オールスター競演の「プロフェッショナル」「特攻大作戦」でも
その貫禄はズバ抜けていたね。
此のサイトでも以前取り上げた
ジョン・ブアマンの傑作「ポイント・ブランク殺しの分け前」での
彼の演技は只のアクション・スターの枠を超え,
実存主義的なキャラクターを作っていた。
実存主義という大げさな表現をあえて使いたいのは
「北国の帝王」の彼の演技
アーネスト・ボグナイン扮する鉄道員の無賃乗車に対する
執拗なな厳しさもさることながら
ホーボー役のリー・マーヴィンの、それを上回る
闘争心と云うか、執念に近い無賃乗車には圧倒された。
そんな役は彼にしか出来ない。
日本人好みの無口で務表情の奥に強い男の意地が感じられる。
フランスの若い監督に呼ばれ「ブリキの太鼓」の
小人ダーフィット・ベネットと競演した
「狼獣(けだもの)たちの熱い日」という異色作も有るが
どんな作品でも彼から滲み出る虚無的な存在感は
彼の63歳と云う短い人生を象徴するものだった様な気がする。
唯一無比な俳優、リー・マーヴィン、好きだったな。

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