2013年1月23日水曜日

(日本映画・男優編)
大泉滉(1925〜1998)

彼は僕の憧れの人だった。
鰐淵晴子の「ノンちゃん雲に乗る」(1955)に登場した
吟遊詩人役が素敵で、いつかCMに出て貰いたいと思っていて
某電気メーカーの”黒ひげ”という商品に”青ひげ”役で

出演してくれた時は本当に嬉しかった。
”自分は日露混血のアナキスト作家・大泉黒石の息子
だからクォーターだ”と、その時、彼から直に聞いた。
子役から文学座へ、映画ではB級映画のコメディ・リリーフ
何処かオドオドした胡散臭い役が多かった。
演じた役の通りの好色家で何度も結婚離婚を繰り返したらしい。
イメージと違うのは当時では珍しい有機農法を研究した
農園家であった事だ。

岡田真澄(1935〜2006)
彼は画家の岡田稔とデンマーク人の母親とのハーフだ。
兄はバラエティ等で活躍したタレントのE.H.エリック。
兄の影響で日活入りし、中平康の「狂った果実」
川島雄三の「幕末太陽伝」等に出演する。
甘いマスクを生かしファッション・モデルとしても活躍する。
TVでも「若い季節」等で人気が出る。
とにかく女性にモテるので有名で
パントマイムのヨネヤマ・ママコから
山田五十鈴の娘・嵯峨美智子と、”プレイボーイ”と
云われるまま様々な相手と浮き名を流した。
貫禄が付いた晩年はかなり如何わしい雰囲気に成ったが
それでもバイプレイヤーとして存在感が有った。

ところで先日亡くなった元横綱・大鵬はウクライナ人の
コサック騎兵隊将校マルキャン・ポリシコと日本人の母
との間に生まれたハーフだったそうだ。
今なら歓迎されるハーフも当時は”あいの子”と差別され
上の二人同様、苦労した様だ。

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