2015年1月31日土曜日

悪役
列伝

(大映篇)
須賀不二男(1919~1998)
彼は兵庫県は淡路島の出身
早くは須賀不二夫の芸名で松竹の小津安二郎作品
「東京暮色」「彼岸花」に渋い脇役として出演
その後、大映に移ったが
小津作品には「秋日和」「秋刀魚の味」と松竹に呼び返されている。
移った大映では勝新太郎の「不知火検校」から
「悪名」シリーズと卑怯で憎たらしい名敵役として活躍した。
その確かな演技は東宝、東映と、どの映画会社からも
誘いがかかる存在で、TVドラマでも
”必殺””水戸黄門””大岡越前”と時代劇
”非情のライセンス””はぐれ刑事”と現代劇
ジャンルを問わず映画の上では”悪行”の限りを尽くしていた。
だから馴染みの勝新と監督・三隅研次に呼ばれた
TV「座頭市物語」 4話「縛られ観音ゆきずり旅」
蛇の様に座頭市付きまとう岡っ引きが
最後に犯人を見逃す良い役を演じた時は
その巧さに舌を巻いたものだ。
小津安二郎、三隅研次に愛された役者というだけで
凄いではないか?

0 件のコメント:

コメントを投稿